合成ゴム系防水層
合成ゴム系防水層とは、合成ゴム（加硫ゴム）系のシート状の材料１枚で構成された防水層で、その工法には接着工法と機械的固定工法があります。
接着工法は、塗布したプライマーを乾燥させ、下地およびシートの裏面に接着剤を塗布します。次に、塗布した接着剤のオープンタイムを確認して、下地に張り付け、ローラー転圧をして接着させる工法です。断熱工法と非断熱工法があり、一般に防水層の仕上げ方法は、露出仕上げになります。
下地の動きに対する追従性がよいという特徴があり、ALCパネル下地に対しては、その特徴を十分に生かすことができますが、防水層としての厚さが薄いため、損傷を受けやすく、烏の啄ばみによる損傷を受けやすいなどの問題があります。特に断熱工法では、前記の問題が顕著なので、注意する必要があります。なお、防水層は歩行には適していません。
機械的固定方法は、専用の固定金具を用いてシートを下地に固定する工法で、その適用方法には、平場を機械的固定工法とし、立上りを接着工法とする場合と、平場および立上りの両方を機械的固定工法とする方法があります。一般的に立上りが水切りアゴタイプの場合は前者を、笠木タイプの場合は後者が採用されます。断熱工法と非断熱工法があり、それぞれ異なった固定金具の後付けと先付けの方法があります。なお、防水層の仕上げ方法は、露出仕上げになります。
下地の乾燥不良や下地の動きなどに対して適応性に優れる工法ですが、防水層としての厚さが薄いため、損傷を受けやすく、烏の啄ばみによる損傷を受けやすいなどの問題があります。特に断熱工法では、前記の問題が顕著なので、注意する必要があります。下地の種別も、コンクリートあるいはPCa部材に限定されます。なお、防水層は、歩行には適していません。
