マンション物件の雨水対策の主な3つのポイントとは
マンション物件に住んでいる時も、一戸建てなどと同様に雨水の侵入や雨漏りが心配になることがあるでしょう。マンション物件も状況によっては、雨漏りが発生することもあり、防水工事会社に修繕や防水層の工事をお願いしなければいけません。
しかし、ご家庭によっては、防水工事会社に施工を依頼できる予算がないため、雨漏りが発生しても対処できないケースもあります。防水工事の費用は工法や面積などによって変わりますが、1㎡辺り5000円以上ですので雨漏り箇所が広いと負担も増えるでしょう。
そのためマンション物件の雨漏りに関する、対策や対処法は何もないのかと諦めるかと思います。ただし、マンション物件の雨漏りは、原因や経緯などについて把握しておけば、事前に対策を行うことが可能です。
今回は、マンション物件にお住みの方に向けて、雨水の対策の主な3つのポイントをはじめ、雨漏りの原因や発生箇所などについてご紹介していきます。
マンション物件の雨漏りの原因
マンション物件の雨水対策の前に、雨漏りの主な原因についてお伝えします。雨漏りの原因は1つではありませんので、現在雨漏りに悩んでいる方は参考にしてみてください。
経年劣化による天井や外壁の破損
雨漏りの原因1つ目は、経年劣化による天井や外壁・バルコニーの破損などのケースです。マンション物件は、頑丈で長寿命ですが10年20年と経過すると、ひび割れや劣化も発生します。
こうした経年劣化は放置していると、更に破損個所が増えたり広くなったりするため、雨水の侵入を許す原因になります。
通常は定期点検で劣化状況を確認するので、被害が発生する前に対処します。しかし、定期点検や修繕工事などを、管理者が怠ると劣化状況が悪化して雨漏りに繋がります。
リフォームや防水工事業者などによる施工不良
雨漏りの原因2つ目は、工務店やリフォーム会社、防水工事会社など建物に関する業者による、施工不良です。
たとえば防水工事会社は、全てが優良業者という訳ではありません。中には手抜き工事や技術不足のケースもあり、そういった業者に防水工事を依頼したことで雨漏りを発生させてしまいます。
自然災害による建物の破損
雨漏りの原因3つ目は、台風や豪雨などによってマンションが破損するケースです。マンション物件は耐久性の高い建物ですが、近年の自然災害は想定を超えるレベルになりやすい傾向。
そのため安全だと思っていた、自身が住んでいるマンションでも近年発生している勢力の強い台風や大雨・強風によって破損し、雨漏りする可能性があります。
外壁や天井など過失による破損
雨漏りの原因4つ目は、住んでいる人達が何かの拍子に、天井や壁に向かって強い衝撃を与えたことによる破損など人為的な事象です。
外壁や天井を個人が何かのきっかけで、破損してしまう可能性があります。こうした不意の人為的ミスで、雨漏りすることもあるため原因を調査したり記録したりするのが大切です。
漏水と雨漏りは原因と現象が違うので注意
意外と間違えやすいものといえば、漏水と雨漏りの違いです。漏水とはマンション内に通っている配管やお風呂場などの水が、何らかの理由によって不具合を発生することを指します。つまり、外からではなく中にある機器などを原因として、水漏れが発生しているケース。
一方雨漏りの場合は、外壁などの経年劣化や自然災害を原因としているケースですので、漏水とは状況が大きく異なります。
漏水と雨漏りを混同して、防水工事会社に相談することもあるでしょうが、意味は大きくことなるので正確な言葉で相談するのがおすすめです。
マンション物件の雨水対策3つのポイント
ここからは今回のテーマでもある、マンション物件の雨水対策3つのポイントについて、ご紹介してきます。
主なポイント3つ全て抑えられていれば、雨水対策や防水に活かせるので覚えておきましょう。
防水工事から10年目を目途に考える
雨水対策のポイント1つ目は、マンション物件の防水工事から10年目を目途に細かな点検や、防水工事の依頼を行うことです。
防水工事で施工した防水層の耐用年数は、引き渡した日から約10年を目途としているケースが一般的です。そのため、10年前後まで一切点検や補修をしていない場合は、台風や大雨などによる劣化で雨漏りする可能性があります。
つまり防水工事から10年目までに、防水工事会社へ点検を依頼することで雨漏りを防ぐことが可能です。
定期点検などを欠かさない
雨水対策のポイント2つ目は、定期点検作業を欠かさないことです。マンション物件は日光や雨、台風や経年劣化などによって、徐々にひび割れが発生します。
ですので雨漏りが発生する前に、小さなひび割れや破損・防水層の劣化を防水工事会社に修繕や点検を依頼するのがおすすめです。
劣化や破損は小さな段階で修繕・補修しておくことで、雨漏りやカビの発生などの被害までは防ぐことができます。雨漏りが発生していないからといって、全く問題がないと考えず、防水工事会社に点検や修繕工事を依頼するのがおすすめです。
経年劣化のサインや前兆を見逃さない
雨水対策のポイント3つ目は、経年劣化のサインや前兆を見逃さないことです。マンション居住者自身で、ある程度チェックできるところはあります。
たとえば、バルコニー・ベランダの手すりや床、窓やサッシ、目視できる範囲の外壁などです。このような箇所を毎日チェックしていると、ひび割れや膨れ、カビなど劣化状況の変化に気付きやすくなります。
地道な作業ですが、こうしたチェック作業を繰り返すことで、そろそろ防水工事を依頼する必要があるかタイミングを図ることができますよ。また、雨漏り被害までは防ぐことが可能です。
マンション物件の雨漏り発生箇所
続いてはマンション物件の、主な雨漏り発生箇所をご紹介していきます。マンション物件の雨漏り発生箇所は、基本的に一戸建てを大きな違いはありませんので、比較的覚えやすいところでしょう。
バルコニーの劣化による雨漏り
マンションのバルコニーやベランダの劣化によって、雨漏りが発生することもあります。また、バルコニーなどの劣化箇所や事象は複数あります。
劣化箇所は手すりや床・窓やサッシ、そしてドレンや排水溝などの詰まりです。
バルコニーやベランダに良く設置されている手すりは、一見すると雨漏りとは無関係に見えるでしょう。しかし、手すりの下側には隙間があり、劣化や破損などによって雨水が侵入する程の隙間になることがあります。そして手すりから侵入した雨水が、内壁まで伝い雨漏りに繋がります。
他にもドレンや排水溝が詰まると、雨水が排水できず水たまりになり室内へ侵入することもあるので、定期的に掃除して詰まりを防ぎましょう。
外壁のひび割れによる雨漏り
マンション物件の外壁が経年劣化や破損によるひび割れ、膨れなどで雨漏りに繋がります。外壁に関しては一般の方が対処できる問題ではありませんので、管理会社などを通じて大規模修繕工事が必要になるでしょう。
外壁のひび割れを防ぐためには、定期的な点検作業や補修作業が必要です。もしもひび割れが小さな場合は、シーリングの注入などの部分的な補修作業で済む場合もあります。
屋上のひび割れや破損による雨漏り
マンション物件の屋上も雨漏りの発生箇所として、代表的な場所です。
屋上の場合はアスファルトやタイル床の劣化や排水溝の詰まりで、下の階へ雨漏りを発生させてしまう原因になります。
屋上の防水工事も防水工事会社が対応できるので、こちらも大規模修繕工事の際に行ってもらうのがおすすめです。屋上防水は、特に床の材質や形状によって適している工法が変わるので、まずは現地調査にて慎重に防水工事の流れを決めます。
サッシや窓の破損や劣化による雨水侵入
サッシや窓の立て付けが悪かったり一部破損していたりすると、そこから雨水が侵入してしまいます。この場合は雨漏りというよりかは、雨水侵入といえるでしょう。
サッシの買い替えや修理で解決できますが、マンション物件が賃貸の場合は勝手にできませんので注意が必要です。
大家さんや管理組合へ連絡した上で、修繕作業を進めてもらいます。
マンション物件の雨漏り修繕時の注意点
マンション物件で雨漏りが発生してしまったら、防水工事などが必要になります。しかし、そこに注目するだけでなく保険や契約内容にも注意しましょう。
共有や専有部分によって保険が変わる
マンション物件で雨漏りが発生した場合の保険適用は、被害の発生箇所によって変わります。
以下のような適用区分になるのが一般的です。
- 共有部分:廊下など共用スペースのこと、マンション利用者全員で負担
- 専有部分:居住スペースのこと、個人賠償責任保険などを活用して居住者が負担
一戸建て異なり、共有部分と専有部分で区分されている点に注意が必要です。まずはマンションの契約内容を改めて確認して、責任範囲を正しく把握しておきましょう。
マンション物件の雨水対策は点検や日々のチェックがポイント
マンション物件の雨水対策は、定期点検や目視で毎日変化や異変がないかチェックすることが大切です。
目視チェックは窓やサッシ、ベランダなど日常生活でできるところばかりですので、少々手間は掛かっても雨漏りを防ぐ作業と考えクセづけていきましょう。
また、万が一雨漏り被害が発生したら、大家さんや管理組合に連絡して防水工事会社へ依頼するのが大切です。防水層の施工し直しや補修作業も行ってくれますよ。
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