住宅の水漏れトラブルとその対策
一戸建てなどの住宅にお住みの場合、時々水漏れが発生していてお困りではないでしょうか。水漏れが発生したら、防水工事を検討するところですが、早めの対処を行うことで水漏れ被害を小さくすることも可能です。
また、住宅の水漏れ被害は、日々の目視によるチェックなど様々な工夫と努力を積み重ねることで抑えられますが、一方で分かりにくい内容でもあります。
今回は住宅の水漏れトラブル被害で悩んでいる方へ向けて、水漏れトラブルの内容や対処法についてご紹介していきます。水漏れ被害と一言で表しても、その被害箇所や修繕内容は異なるので、いくつかの種類を把握しておきましょう。
住宅の水漏れトラブルとは
まずは住宅の水漏れトラブルの概要について、分かりやすくご説明します。水漏れトラブルは、1つではありませんので2つの意味について理解しましょう。
雨漏りと水漏れで意味が異なる
住宅の水漏れトラブルとは、大きく分けて雨漏りと漏水の2種類に分かれます。雨漏りとは、雨が住宅に侵入して内壁を超え室内に染み出していく事象を指します。
一方漏水は雨など外からの侵入した水のことではなく、住宅内部の水が漏れることを指しています。たとえば水道管にひびが入り、水が漏れているといった被害のことです。
そして水漏れトラブルと呼ぶ時は、どちらも含まれたり水漏れを指す場合があったりと厳密に定められていません。そのため、ここではあえてどちらも含めて解説していきます。
防水工事会社の役割
水漏れトラブルは、雨漏りと漏水トラブルのことを指しますが、防水工事会社が対応するのが前者の雨漏りを中心とした工事です。
具体的には外壁や屋根、ベランダの床など住宅の外側を中心に防水工事を施します。そのため漏水の場合は、一般的に水道工事業者などへ相談を行うことになるでしょう。
しかし、必ずしも前述のような役割に分けて、工事を行っている業者だけではありません。
防水工事会社の中には、雨漏りと漏水工事をまとめて対応しているケースもあるので、どちらの被害も発生した場合、もしくはそれぞれ探すのが面倒な場合はこのような業者を探すことをおすすめします。
住宅の水漏れトラブルケース
続いては住宅の水漏れトラブルの内容を、雨漏りと漏水に分けてご紹介していきます。雨漏りと漏水では、被害の内容や経緯も違うのでそれぞれ理解しておくことが必要です。
雨漏り
まずは雨漏りトラブルの、主な被害ケースをご紹介します。基本的に住宅の外側が原因となっているのが特徴です。また、屋根など一般の方ではチェックできない箇所が多いため、無理にチェックしてはいけません。怪我の原因になりますよ。
屋根
雨漏りトラブルの代表的なケースは、屋根から雨水が侵入するパターンです。屋根は住宅の中でも、特に雨や日光を受ける場所で、日々負担が掛けられている場所でもあります。
そして屋根は経年劣化や、自然災害による破損で雨水が侵入することもあります。ただ、屋根にひび割れが起きただけでは、雨漏りに繋がりません。そこから断熱材や内壁を伝って、少しずつ浸透します。
外壁
外壁も雨漏り発生箇所の1つです。雨は上からだけでなく、風の影響で斜めに降ることもあります。そのため外壁にひび割れや防水層の劣化があると、雨水が侵入する可能性があるのです。
そしてひび割れなど劣化が激しいと、内壁や構造部にまで雨水が浸透するため室内の壁から雨水が染み出します。
ベランダやバルコニー
ベランダやバルコニーは、いくつか雨漏りの発生箇所があります。
- 手すり
- 排水溝
- 窓、サッシ
手すりがひび割れや破損した場合、雨水が侵入し徐々に流れ込んで室内にまで到達することもあります。また、排水溝が泥などによって詰まりが発生すると、雨水が排出されず窓などから浸水します。
更に、窓やサッシに破損や立て付けの悪さなど、何かしら問題があれば直接雨水が入り込む原因です。
漏水
漏水の場合は、雨水が侵入する訳ではなく、水道やお風呂・トイレなどから水漏れが発生します。ですので、雨漏りとはトラブルケースが違う点を理解しておきましょう。
水道管
漏水被害の発生ケースの1つは、水道管です。ただし水道管といっても、キッチンの水道管だけで水漏れが発生するわけではありません。
水道管はキッチンから住宅内部を通って、外部へと続きます。キッチンの水道管にヒビやパッキンの破損があれば、水道工事業者に依頼することになるでしょう。
しかし、住宅内部(内壁と外壁の間)を通っている水道管が破裂したり、何らかの原因でヒビが入ったりすると水が大量に放出して、壁や天井から雨漏りのように染み出していきます。
トイレやお風呂
漏水発生箇所としてトイレやお風呂にも注目です。トイレやお風呂でひび割れや、パッキンの破損が起こると、水漏れを引き起こし壁などに水が浸入します。
そのためトイレやお風呂など水回りは、基本的に漏水の可能性が有る箇所として覚えておくと、漏水について理解が早まりますよ。
また、水道トラブル関連の業者が対応できる範囲は、一般的に水道の蛇口交換やキッチン下の水道修理など限定されていることがほとんどです。
そのため漏水に関する修繕サービスも提供している、防水工事会社へ依頼しましょう。
住宅の水漏れ対策
それでは冒頭でも触れました、住宅の水漏れ対策についてご紹介していきます。いくつかの対策を施しておけば、水漏れ被害を小さくすることも可能ですので参考にしてみてください。
外壁やベランダなど目視できるところは日々チェックしておく
雨漏り被害を小さくするポイントは、異変や劣化に早い段階で気付くことです。初期段階で気付くことが出来れば、補修費用を抑えられますし雨漏り被害までは防ぐことができます。
具体的な対策は、外壁やベランダなど目視で安全にチェックできる箇所については、毎日見ることです。ひび割れは普段の生活であまり気にしませんが、ひびが大きくなるほど雨漏りリスクが高まります。
しかし、屋根などは安易に登ってはいけません。危険ですし重大事故を招く原因です。屋根や2階の外壁などは、防水工事会社に現地調査してもらうことをおすすめします。
洗濯機のホースをチェックや締め直し
漏水対策の1つは、洗濯機のホースやパッキンのチェック、そしてねじの締め直しなどです。洗濯機は毎日使用する割に、ホースなど水漏れについては意識しない箇所でもあります。
比較的簡単にチェックできる箇所ですので、毎日でなくとも1週間に1回程度は異変がないか目を向けてみましょう。
キッチンの詰まりなどに気を付ける
漏水というと内壁などに注目しがちですが、キッチンの水漏れにも気を付けましょう。他の箇所と比較して、修繕の依頼をしやすいケースですがなるべく被害が出ないよう、早期に対処するのがおすすめです。
キッチンの水漏れは、キッチン下の水道管周辺の破損やパッキンの割れ、そして詰まりなどでしょう。
特に詰まりによる水漏れは、簡単に防止できますよ。対策は、まず野菜のくずなどを水道管に入らないよう、適宜ゴミ箱に捨てます。更に定期的にパイプ用洗浄剤を使い、水道管のヌメリや油汚れなどを溶かしましょう。
お風呂のシャワーヘッドやパッキンのチェック
お風呂のシャワーヘッドやホース、その他パッキンのチェックも対策の1つです。また、お風呂やトイレについては、目視でチェックできる箇所が少ないため、漏水工事の業者へ定期的に調査してもらうのがおすすめでしょう。
防水工事会社の工事内容とは
ここでは水漏れが発生してしまった場合に備えて、防水工事会社の工事内容についてご紹介していきます。
アスファルト防水
アスファルト防水は、合成不織布シートにアスファルトを染み込ませたものを敷き、更に熱で溶かし密着させる防水工法です。特に信頼性や一定の防水性能を維持できるのが魅力で、主に屋上防水に用いられています。しかし、熱を加えた際にアスファルトの臭いが発生するため、近隣の方へあいさつ回りと同時に理解を得る必要があるでしょう。
シート防水
シート防水は、文字通り防水シートを敷き詰める工法で、ゴムシートと塩ビシートの2種類が存在します。
シート防水は低コスト・シートを下地に貼り付けるだけのため、他の工法と比較して短い工数で施工完了できるのがメリットです。しかし、接着剤の性能によって耐用年数が変動する点や平坦な下地以外では、施工が難しい点がネックでしょう。
ウレタン防水
ウレタン防水は塗膜防水の1つで、2種類の防水材を混合して下地に塗布するのが基本です。下地に直接塗布するだけで、防水層を構築できる優れた性能が特徴。
しかし、均一な防水膜を作るためには、職人の技術が必要となるため、防水工事会社や職人によって仕上がりが変わる可能性があります。
FRP防水
FRP防水とは、ガラス繊維に強化プラスチックを織り込んだ防水工法で、軽量で耐久性が非常に高い優れた性能が強みです。そのため船舶や航空機など、重要度の高い現場でも使用されています。
しかし、柔軟性が少ないため、地震など地盤が大きく移動するケースでは割れやすいデメリットに注意が必要です。また、紫外線に長期間当たると劣化してしまいます。
止水、漏水補修工事
漏水に対する工事は、防水工事ではなく補修工事などで対応しています。状況によって内容も変わります。
たとえば玄関の壁から水が染み出している場合は、壁を撤去してシーリングで水漏れ箇所を埋めます。
住宅の水漏れトラブルのいくつかは日頃から対策できる
住宅の水漏れトラブルは、雨漏りと漏水に分かれています。雨漏りは外壁や屋根などから雨水が侵入する被害で、漏水は水道管やお風呂・洗濯機などで水漏れが発生する被害のことです。
それぞれの対策としては基本的に、目視チェックとネジの締め直し・パッキンの交換といった作業が中心です。一見すると効果を期待出来ないかと思いますが、雨漏りや漏水に繋がる現象を早期に見つけることができます。
早期に見つけることができれば、水漏れする前に防水工事会社に補修工事などを依頼できます。また、水漏れ被害がなければ、工事内容も簡単な内容になるので費用も抑えられます。
これから補修工事や現地調査などを検討している方は、当社の防水セレクトナビのご利用をおすすめします。
当社独自の厳しい審査を通過した業者のみと提携し、その中から相見積もりを行い要望に沿った業者から見積もりをいただきます。
また、無料で一括見積もりの利用可能ですので、コスト面が気になる方も検討してみてはいかがでしょうか。