防水工事はどのくらいの頻度で行うのが最適ですか?
ビルやマンションなどの建造物の外周りには、時間が経過するとともに、目に見えるものから目に見えない細かなものまで、さまざまな亀裂やヒビが入ります。亀裂やヒビから雨水が浸入すると、建物の躯体部分の鉄骨や鉄筋まで至って、それが錆びや腐食の原因となり、建物の寿命を縮めます。そのため、建物を長持ちさせるためには、雨に濡れる可能性のある部位への適切な防水工事が欠かせません。
一般的に、防水工事の頻度は「10年に1度」などといわれます。しかし建物の環境次第では、5年程度で防水効果が失われる物件もあります。では具体的に、どれくらいの頻度で防水工事を行えばよいのでしょうか。
5年程度であれば、トップコートの塗り変え程度で済みますし、また保証内であれば簡単なメンテナンスのみでよいため、費用は少なくて済みます。10年程度なら、状態によっては本格的な工事が必要な場合もありますが、簡単な補修などで済む場合もあります。つまり理想的には、定期的なメンナンスをすることです。
それでは20年しないと、どうなってしまうでしょうか。10年以上経過してくると、防水層が劣化してきます。すると防水層を施工しなおす必要があるので、それなりに費用がかかります、さらに雨漏りをし始めるかもしれません。そうなると更に費用がかかってしまいます。
では、30年防水工事をしないと、どうなってしまうでしょうか。ここまで放置してしまうと、雨漏りが止まらなくなるケースが考えられます。防水層はボロボロになり、複数箇所に雨漏りが発生し、簡易な補修では間に合わない状態になる可能性が高いでしょう。こうなると、屋上防水と外壁防水を両方する必要があり、ほぼ、大規模修繕の状態です。長期間放置すると雨漏りの原因を特定するのが難しいので、外壁、屋上に加え、ベランダ、階段なども工事する必要があるでしょう。
費用も、15~20年だったら100~150万円で収まるところが、200~300万円くらいかかることが予想されます。
例として、100平方メートルの屋上の場合、
・経過年数5年・・・トップコートや簡単な補修で済み、トップコートをしなくてもいいケースがあります。費用は10~15万円。
・経過年数10年・・・既存の防水層を活かすことができます。費用は50~70万円。
・経過年数20年・・・新規に防水層を作る必要があります。費用は100~120万円。
・経過年数30年・・・雨漏り補修や複数の箇所の修繕が必要と考えられます。費用は150~180万円。
くらいであると思って下さい。
10年以上経過すると、ただの補修だけでなく、防水層の施工のしなおしをする必要が出てくるため、一気に費用がアップします。
結論として、防水層の一般的な耐用年数は、おおよそ10年程度と思えばよいでしょう。よって防水工事を行う最適な頻度も、5~10年程度だと思って下さい。
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