防水工事を実施した後に雨漏りがあればどうなりますか?
しっかりした防水工事業者が確実な防水施工をすれば問題ないでしょうが、中には悪質な業者もおり、手抜き工事をしたり見積もりとは異なる材料や工法を使って工事をしてしまう場合もあります。そのような場合、せっかく防水工事を実施したのに、また雨漏りが発生した、ということもあり得ます。
例えば実際の例として、一戸建ての屋根の防水工事をしてもらったが、5年経って再度雨漏りするようになってしまったケースがありました。そのため以前施工してくれた防水工事業者に、雨漏りを直してくれるように頼んだところ、雨漏り調査に来て再度工事をし直しました。けれどまたすぐに雨漏りするようになってしまいました。依頼者は「雨漏りが完全に直ってから工事代金を支払いたい」と主張しましたが、工事業者は「それでは困る」と言い、代金の支払い問題で揉めている、というケースがあったそうです。
この時依頼者は、国民生活センターに相談しました。そしてセンターから工事業者に問い合わせたところ、「シート防水の施工はほぼ済んでいるが、まだ工事は完了していない」と回答されました。けれど依頼者は「工事は完了です」と業者に言われ、代金を請求されたとのことでした。そこで国民生活センターが、住宅専門相談を担当する一級建築士に、その工事の施工資料を見てもらったところ、工事業者が説明したようなシート防水ではなく、実際にはFRP防水が施工されており、しかも本来の施工仕様とは異なる方法で施工されていて、これでは防水効果が得られないことがわかりました。そのため、国民生活センターが工事業者に、施工に関する原因調査と依頼者への説明が不充分であることと、施工した工事内容では目的(雨漏りを防ぐ)が達成できないことを主張して、全面解約という形で決着がついたそうです。
このように、いい加減な業者は実際にあるものです。そしてそういう業者のせいで防水工事後に再度雨漏りが発生した場合は、上記の例のように国民生活センターに相談するというのが、一つの手段でしょう。ただ相談したところで、雨漏りがそれで直るわけではありませんから、最初から優良な業者に確実な施工をしてもらうことが最善の方法ですが。
また、防水工事には普通10年保証がついています。これは、工事後10年間は、もし再度雨漏りが発生した場合に、工事業者が無償で修繕してくれるというものです。ですので、防水工事を依頼する場合は、補償金額の分値段は高くなりますが、10年保証をつけるのがよいでしょう。
10年保証内の修繕にしても、再度雨漏り工事を頼むにしても、結局「業者の良し悪し」です。当然優良な業者ほど、信頼のおける対応をしてくれます。ですので業者選びは慎重にしましょう。
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