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防水を長持ちさせる方法や秘訣はありますか?

建築物の防水層は、建築物の最上部の屋上やベランダなどに施工されているので、常に雨水や太陽光における紫外線、風や気候の寒暖などに晒されています。そのため、年月が経つにつれて、経年による劣化が起こり、徐々にその機能が低下していきます。よって、防水機能を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが必須となります。

防水層が劣化してくるとどんなことが起こるかというと、例えば保護塗料が遜色してきます。これには保護塗料(トップコート)の塗り替えが必要です。また、工法によっては、防水層に「ふくれ」が発生してきます。これも膨れて傷んだ箇所を除去し、修繕する必要があります。また、シート防水の場合、シートが破断したり場合によっては損傷していることがあります。これもシートの修繕や張り替えが必要になります。また、押さえコンクリートに亀裂が入ったり、そこから植物の種子が混入して生育している場合もあります。これは植物を除去し、亀裂を埋めて、防水層を修繕する必要があります。それに水分排出用ドレンの部分に砂土が堆積し、そこに植物が生育している場合もあります。これも、砂土と植物を除去してやる必要があります。植物の根っこはコンクリートを貫通してしまいますから、できるだけ早いうちに発見して除去するのが賢明です。あとは、防水層の劣化を放っておくと、劣化した部分から雨水が侵入し、場合によっては防水層の裏側に水分がまわってしまい、膨らんでくることや、塗膜防水が破断してコンクリート成分が染み出したりすることもあります。ここまでならないうちに劣化した部分は修繕する必要があります。

普通の人でもできる防水のメンテナンスとしては、以下のようなものがあります。まず、年に最低1回は防水層に異常がないか目視で点検しましょう。ヒビや割れなどは誰でもすぐにわかります。もし著しい異常がある場合は、専門業者に相談しましょう。また、年に2~3回は水分排出用ドレンの周りの点検と清掃をしましょう。ドレンは水分を適切に排出するための機構なので、これがゴミや砂土で詰まると、すぐに水溜りができて、雨漏りの発生もしやすくなります。よってドレン周りのゴミは特にこまめに掃除しましょう。それに、溜まった砂土に植物が生えてしまうと大変で、植物の根っこはコンクリートや防水層を貫通してしまうこともあります。そうなるとその植物をむやみに引っこ抜いてしまうと、その貫通した穴から雨水が侵入して雨漏りが発生することもあります。ですので、もし植物が大きく成長してしまっている場合は、根元で切るなどして、今後の成長を防止して下さい。他にも、ベランダに鉢植えなどを置く場合は、耐根性のあるもの(ゴムシートなど)を下に敷いて、根っこが防水層に届かないようにすることも有効です。もちろん、ベランダに洗濯機やエアコンの室外機、物干し台や物置などの重いものを置く場合は、ゴム板などを下に敷いておけば、防水層の変形や損傷を防ぐことに繋がります。

加えて、専門業者に防水健康診断を定期的に受けたり、保護塗料を数年に一度塗り替えることも、防水層を長持ちさせる秘訣です。要するに、定期的なメンテナンスと清潔に保つこと、異常があった場合の早急な対処、これらが防水を長持ちさせる最良の方法です。劣化が進めば進むほど、修繕に時間も費用もかかってしまうので、できるだけ早いうちに対処するのが賢明でしょう。

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