シート防水工法
シート防水工法には接着工法、機械的固定方法・密着(湿式)工法があります。
接着工法は、下地を乾燥させ汚れを除去し、接着力を高めるプライマーを塗布します。ルーフドレンや出入り隅角や配管周りに増し張り用シートを張り付け、接着剤を下地とシートに塗布します。その後乾燥させ、ルーフィングシートを張り付け、シワや空気が入らないようにして、ローラーで充分に転圧します。シートの接合部は100mm以上にし、端末部は押え金物で固定しシール材でシールします。最後に外観チェック後、仕上げ材を塗りムラができないように刷毛やスプレーで均一に塗布します。
シートは、加硫ゴム系シート、非加硫ゴム系シート、塩化ビニル樹脂系シート、熱可塑性エラストマー系シートが使われます。
機械的固定方法は、まずビス(固定金具)の引抜き試験と下地の強度を確認し、大きな不陸を補修し平滑にします。絶縁用シートをシワ・ふくれの無いように突き付けで敷設し、ジョイント部をテープ張りします。次に固定金具をシートの割り付けや風荷重を考慮しながら取り付けますが、金具は適正な引き抜き強度を有するように取り付ける必要があります。ルーフィングシートはたるみや歪みが残らないように、固定金具に溶剤溶着をするか熱融着をします。シート接合部は溶剤溶着か熱溶着で、接合幅は40mm以上とします。その後ルーフドレンや出入り隅角に成形役物を張り付けて、最後にシール材で全ての接合部をシールします。
シートは、加硫ゴム系シート、塩化ビニル樹脂系シート、熱可塑性エラストマー系シートが使われます。
密着(湿式)工法は、下地を清掃し、接着力を高めるプライマーを塗布します。ポリマーセメントベーストを使い、出入り隅角に成形役物を張り付けます。ルーフドレンや配管周りなどには増し張り用シートを張り付けます。立ち上がり部には、ポリマーセメントペーストでシートを張り付けます。平場部には、シートをポリマーセメントベーストと共に流し張りします。シートと下地の間のエアー(空気)を、ローラーなどで転圧して除去します。外観のチェック後、ポリマーセメントモルタルをコテやローラー刷毛を使って3~5mm程度塗布します。
シートは、エチレン酢酸ビニル樹脂系シートが使われます。